8月の十七日寄席は桂やまと師匠の独演会でした。

一席目は「武助馬」。芝居好きな奉公人が役者になったはいいけれど、もらった役は馬の後ろ足。なかなかお目にかかれない珍品の一席で、三遊亭円窓師匠にお稽古をつけていただいたそうです。

二席目は「素人鰻」。サゲの「前に回って鰻に聞いてくれ」は、古典落語の中でも指折りの名台詞でしょう。酒癖の悪い鰻職人の金さんがやどりきって酔っていく様を、じっくりたっぷり演じてくれました。

仲入りをはさんで三席目。夏といえばこの一席、「青菜」です。ゴミ溜めを通り抜ける風が涼しかったり、押し入れから汗みずくのおかみさんが這い出てきたりとおなじみの笑いどころは、わかっちゃいるけど笑っちゃいます。ところどころ師匠のくすぐりも入って新鮮さもあり、素晴らしい一席でした。

高座を拝見していると、どうしてもお着物の紋に目が行ってしまうのですが、この日、やまと師匠は珍しい紋の羽織をお召しでした。終演後尋ねると近くで見せてくださいました。

「一つ花沢瀉(ひとつはなおもだか)」という紋だそうで、師匠のご実家の紋が沢瀉なので、そこから取って今後はこちらも使っていくとのこと。とても美しい紋ですね。紋帖からこれを探してきたやまと師匠のセンスが光ります。8月ですから、羽織も着物も半襟も絽です。
おしまいに、8月のネタ帖です。

当日のアンケートはこちら。
●初めて来ました。話芸に引きこまれました。また来たいです。(のび太様)
<初めてのご来場、ありがとうございます。毎月趣向を凝らした十七日寄席ですので、またのご来場をお待ちしております。>
ご協力ありがとうございます。
- 2018/09/13(木) 20:05:52|
- 十七日寄席記録
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